仏陀は川に入って沐浴し、水を飲み、それからマンゴー林に行き、沙弥のチュンダに大衣(出家者の外衣)を四つに畳んで地に敷かせ、右脇を下にして横たわる。 パーリ三蔵
漢訳『遊行経』はさらに、チュンダが仏陀の前で先にしたと記す。
異なる記載
川の名:南伝パーリ経典はカクッター川で沐浴したとする。
漢訳『仏般泥洹経』『般泥洹経』『根本説一切有部律』、蔵訳律典とサンスクリット本『大般涅槃経』は金河で沐浴したとし、二つの川の名は各本で入れ替わって現れる。
記載の相違をさらに見る(1)
チュンダが衣を敷いて臥すのに仕えたことは南伝パーリ経典と漢訳『遊行経』に見え、チュンダが仏陀より先に入滅したことは漢訳『遊行経』にのみ見える。
サンスクリット本『大般涅槃経』にはチュンダもマンゴー林もなく、仏陀のために衣を敷いて横たわらせたのはアーナンダで、前後あわせて二回である。
時期
成道第 45 年、仏陀七十九歳から八十歳、後、入滅の当日。
当日は経典の明記により、南伝の後世の註釈書によればヴェーサーカ月の満月で、この日まで確定できる。
関連項目
- 年
- 地名
- 人物
- 説かれた経
研究者向け資料:信頼度・年の根拠・全出典
- 信頼度の判定方法
「川での沐浴」の節は、南伝パーリ経典、漢訳『長阿含経』、サンスクリット本『大般涅槃経』、漢訳『仏般泥洹経』『般泥洹経』、漢訳三巻本『大般涅槃経』の五部派に記載があり、多部派共伝に属する。
そのうち「チュンダが仏陀より先に般涅槃する」は漢訳『長阿含経』のみに記載がある。
- 年の根拠と時間の精度
経典の明記(経典自身が時期を記している)。
時間の精度:この日まで確定。
出典
- 藏譯(德格版)德格版 D6 da 261a2–261a4
- 梵文原典梵文《大般涅槃經》(Waldschmidt)§29.1–29.4
- 梵文原典梵文《大般涅槃經》§27、29–30
- パーリ三蔵巴利 DN 16:4.38.5–4.41.14
- 大正藏大正藏 T01 no.1 p.20a
- 大正藏大正藏 T01 no.5 p.168c
- 大正藏大正藏 T01 no.6 p.184a
- 大正藏大正藏 T01 no.7 p.198c
- 大正藏大正藏 T24 no.1451 p.391c
- 巴利註解書巴利註釋 Ap-a,§82